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(b)Integrity,Continuity of Service,Availability
LAAS。紵LS。藪LS
(c)データ更新率
LAAS※≪MLS(≪ILS)ILSは連続的にデータが得られる。
※A/Cの動特性への制約不明
(注1)
我が国のコミューター但馬空港は現在VOR/DMEによる非精密運用を行っているが、当該空港は山岳空港であり、周辺地域の影響により最低気象条件が悪く、霧の影響等で視程が悪くなった時等着陸できないケースが多々あった。
これらの問題を解決するため、1LS設置の検討を行ったが、地形の影響を受け、設置導入不可能であった。その後、MLSを設置するための検討を行った結果、いくつかの条件を解決すれば設置可能となり、現行のVOR/DME進入の場合より決心高度は400ft〜500ft程度改善されることが判った。その結果、空港の利用率、就航率向上につながると考えられる。
引き続き、FANS計画の一つであるGNSS導入可能性の検討として、このような周辺を山岳に囲まれた空港にLAASが適用できるかどうか調査していく予定である。

 

3.3.4 我が国における将来の進入・着陸システムについて

3.3.4.1 まえがき
将来の空域全体システムの展望なくしてその一部である進入・着陸の将来システムが従来のように独自に選定された場合、それが全空域システムと整合性が得られず空域システムから排除されるようなことになればユーザに大きい困惑と負擔をもたらすことになる。
3.3.4.2 現用システム
現用システムは個々の問題を場当り的に解決しながら数十年にわたり変わることなく積み上げられた機能別の複合システムであり、周波数帯もLFからSHFの広範囲に及びこれに応じて搭載機器も多数となりユーザに大きい負担を与えている。地上施設でも同様にして肥大化し各施設の機能、覆域が互いに重複し極めて非効率なシステムを構成している。例えば米国のFRPによると、MDB,VOR/DME,ILSの地上局の単純合計は約2600局と莫大な数になるが、これに対しEnd WAASで想定される地上局のWRS、WWS、GES、は合計は66局(8GEOを除く)となる。これら両者が同一機能を果たすとすれば地上システムは飛躍的に簡素化されることになる。また航空機の運航上も将来要件に適し難いことが度々指摘されている。
3.3.4.3 ICAOの対応
1CAO FANS委員会において、衛星技術こそ、現在のCNSシステムの欠点を補い近い将来の世界的な必要性を満たし得る唯一の可能な解決策との結論に達し、その標準化を進めている。進入・着陸システムに関しては1995年3月の1CA0のSP COM/0PS/95において、(1)1LSの保護機関の2010年1月1日までの延長、(2)ILS/MLS移行計画の抹消、(3)非視覚援助施設(GNSSを含む)の導入戦略の添附、等が決定された。

 

 

 

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